雨が多い街だね-アパレル販売員からの転職者が書くブログ-

元アパレル販売員で今は転職してアパレル業界の中の人をやっている著者がファッションと関係することや関係しないことを書くブログです。

アパレル販売員のセール中の忙しさは異常

当サイトの人気記事

 

アパレル販売員が最強に忙しい日=初売り

ショッピングモール

 

私は現在の会社に転職するまでの間、10年ほどアパレルの販売員をしていました。以前、転職に至った経緯は記事にしましたが、2社で働いた中で共通しているのは、セール中の忙しさ。あまりの忙しさに、セール時期が来ると少しブルーな気持ちになる販売員の人も多いはずです。

そして、その忙しさの最高峰がお正月の初売りです。ほとんどのショップにおいて一年で最も売上が高くなるのがこの日です。アパレル業界と言うのは1月・7月が最大の繁忙期で最も売上が高く、翌月の2月・8月が最大の閑散期で売上も低いのですが、私のいたブランドだと1月の最初の2週間だけで年間の1/4に近いぐらいの売上を獲得していました。最近はセール開始時期が早まったり、逆にそこへのカウンターとして百貨店が遅めに設定したりと言う動きはありますが、上記の内容はどこでも大きくは変わらないはずです。(小規模なブランドや、一部のメゾンブランドなどでシーズン立ち上げ時に売り切ってしまうようなブランドは除きます)

 

初売りの朝は行列を横目に出勤

 

f:id:amemaa:20170219042053j:plain

 

特に大型ショッピングモールに入ってるショップの場合は、初売りの忙しさが半端ないです。朝イチにいつも通り従業員入口から入館しようと思うと、すでに建物の周りには長蛇の列が。もちろん、沢山の人がお店に来てくれることは嬉しいのですが、たかだか10人や20人のスタッフで、何千・何万と言うお客様の相手をすると言うのは、大軍に立ち向かうような気分になります。

初売りの行列

 

ちなみに余談ですが、福袋って売れ残りの寄せ集めなので全くお得でもなんでもありません。また、初売りに行くと安いように感じがちですが、12月のプレセールの時期にすでにセール価格になっているので、初売りの時にわざわざ行列の中で買い物をする必要もありません。ほとんどのブランドは大晦日と初売りで値段は1円も変わらないので、比較的空いている12月の間にショップに行くか、通販で購入することをお薦めします。

 

セール中のアパレル販売員は休憩時間も短くなりがち

f:id:amemaa:20170219044500j:plain

 

普段はお昼の休憩(いわゆる1番休憩)は1時間ですが、セール中は一気に沢山の人数を休憩に出せないため、30分や40分ずつで回さないといけなくなるのもセール中の販売員あるあるです。まあさすがに、新人時代に店長から「20分でいい?」って笑いながら言われたときはぶん殴ってやろうかと思いましたが 笑 ただ、その分セールが終わったあとの閑散期に休憩時間を1時間半にするなどでバランスを取ってもらえていたので、私はまだ恵まれていたかもしれませんね。

 

個人売りから解放されてチームの一体感を感じると言う一面も

f:id:amemaa:20170219044753j:plain

 

普段、多くのお店では、アパレルの販売員は月ごとの個人売り(月ごとの各自の売上目標)が設定されます。なので、チームで働きながらも結局は個人プレーになりがち(個人売りの話に関しては過去に記事にしていますので興味のある方はどうぞ)。でも、セール中は個人売りは設定されないお店が多いはずです。なんでかというと、単純に忙しすぎて個人売りの管理ができないから 笑

サッカーやバスケで言うと、普段はマンツーマンのディフェンス。セール中はゾーンディフェンス。と言う感じで、セール中は店の中の持ち場を守って、すぐに乱れていく服を畳みまくらないといけません。また、レジにはミスの少ない中堅社員などが専任のレジ担当としてポジショニングされます。普段だと、接客したお客様はレジ打ち~お見送りまでを自分でこなします。その際、レジに自分の社員番号を入力することで各自の個人売りがPOSで管理される仕組みになっているのですが、セール中はそれが物理的に無理なのですね。

普段は個人売りのためのお客様の奪い合い的な一面もありますが、この期間は全く関係なし。なので、クソほど忙しいけど、意外と従業員同士はチームプレーに徹するので一体感を感じられる時期だったりもします。ただ、「最後尾」と書かれた立て看板を持って行列を誘導する役割を一日やった時は、一体感はあまり感じられませんでしたが 笑

ともあれ、本当に忙しい一日を乗り越えたあとには達成感が感じられるもので、お店が一つになれる数少ないチャンスだったのかなーと思いますね。

もし現役販売員の人でこの記事を見ている人がいたら、閑散期のうちにしっかり休んでくださいね。長期休暇をもらえる人も多いかと思いますので、今のうちに羽根を伸ばしてく旅行にでも行きましょう。旅行に安くいけるのは、平日休みの特権ですから。