雨が多い街だね-アパレル販売員からの転職者が書くブログ-

元アパレル販売員で今は転職してアパレル業界の中の人をやっている著者がファッションと関係することや関係しないことを書くブログです。

洋服が売れないアパレル販売員のスランプ脱出に効果的なロープレ術。辞めたいと思う前に

服が売れない!スランプだ!辞めてやる!…の前に考えてほしい

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アパレルの接客って不思議なもので、売れるときと売れないときがハッキリと別れますよね。

店舗で自分だけ売れない日が続き、失敗を恐れるあまり、いつもならできていたはずのアプローチや提案もぎこちなくなり、次第に本格的なスランプに突入してしまう。

これは、アパレル販売員なら誰もが一度は経験したことがある、魔の悪循環なのではないでしょうか。

このときに個人売りが設定されるブランドであれば、他スタッフとの数字の違いが可視化されるため、より大きなプレッシャーを感じてしまい、「仕事が辛い」「辞めたい」というネガティブな思考になってしまいがちです。

 

その状態があまりにも長期化してしまうのであれば、自分の接客スタイルに合ったブランドや、来店するお客様のニーズが高く、売りやすいブランドに転職するっていうのも一つの手段ですが、それはあくまで最終手段。その前にできることをやりませんか?っていうのが、今回の主題です。

売れない原因は人それぞれなので、明確に「こうやったらスランプから脱出できるよ」っていう、誰にも100%当てはまる答えは用意できませんが、売れないときに最も効果があるのがロープレであることは確信しています。

ということで、ロープレの効果的なやり方について説明します。

  

まずは洋服が売れないスランプの原因を冷静に分析

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問題解決のためには、まずは現状把握からです。

洋服が売れない原因を大きく二つに分けると、

  1. 外的要因(季節要因でお客様のニーズが低い、商品に魅力がない、サイズやカラーなどの在庫が揃っていない)
  2. 内的要因(自分の接客が上手くいっていない) 

の二つになります。

割と、2の方がクローズアップされがちなんですが、冷静に1の可能性がないかどうかも考えてみてください。セール期と閑散期ではお客様のテンションが全く異なるのに、セールノリそのままでいっても、まず売れません。

ただ、この場合は他のスタッフも売れてないはずです。そうではなく、他の人は順調に売上が取れているのに、自分だけ売れないのなら、やっぱり自分の接客スタイルを見直す必要があるので、2について考えを巡らせましょう。

 

洋服が売れた時代のアパレル経験者の意見は無視

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ここで、雑誌のファッション販売とか、指南書の模範的な回答だと、「お客様のニーズを読み取って~」「YES/NOで答えられない質問を~」「鏡や試着室を有効に使って~」とかって書かれるんですが、そんなもんは百も承知な上でスランプになってますよね?

この手の偉い業界人のいうことは無視でいいです。

そもそも、書いてるのが大抵は、服が売れる時代に現役で活躍していた人で、なおかつ優良顧客が多い百貨店出身のコンサルタントなので、参考にならないです。

アパレルの中でいうと、百貨店とかオーダースーツの店って、来店するお客様がお金を持っていて購買意欲が高いから売りやすいんですよ。

逆に、アパレルブランドで一番、購入意欲の低いお客様が来店して、接客の決定率が低いのって、イオンモールに入ってるブランドです。客数と客層を考えたらなんとなく分かりますよね?

実際に、私が働いていたファストファッション系のブランドだと、CVR(コンバージョンレート)って言って、来店客数÷購入人数で、購入率を計算していたんですが、百貨店に入ってる店舗とモールに入ってる店舗だと、すごく差がありました。

 

では、実際に洋服が売れないときにスランプを脱出するために効果的なロープレについて説明していきます。

 

売れないときのスランプ脱出法はロールプレイング一択!

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定番ですが、昔も今もロープレがダントツで効果があります。

もしも、店舗内で自分だけが売れていない状況であるなら、自分の接客に原因があることをまず認めましょう。くやしいけどしょうがない。

その上で、自分の接客を客観的に見てみましょう。と言いたいところですが、自分の接客を客観視するのって難しいので、第三者に見てもらいます。

ロープレってド新人のころにやって以来、ずっとやらない人が多いんですけど、暇な時間とかスキルのある先輩を捕まえてドンドンやってもらった方がいいですよ。

 

売れないスランプの脱出に効果的なロープレ術1:売れる先輩を捕まえる

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当たり前ですが、接客が得意なスタッフに付き合ってもらわないといけません。自分よりも売れない人に教えてもらっても、実のあるアドバイスはなかなか出てこないです。

また、たとえ個人売りの数字が高いスタッフであっても、感覚的に接客をやっている人はロープレの先生役には不向きです。

皆さんの周りにもいると思いますが、ノリと勢いだけでとんでもない個人売りを叩く販売員っていうのが世の中にはいます。むしろ、店で一番売るのは理詰めの接客ができる人よりもこんな人だったりもしますが、このタイプは持ち前のキャラクターを武器に服を売っている場合が多く、ノウハウを言語化するのが苦手だったりします。

なので、しっかりと接客を理論的に語れる人が、ロープレの相手には向いています。

 

売れないスランプの脱出に効果的なロープレ術2:まずはお客様への接客を聞いておいてもらう

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いきなり、先輩を相手に接客をするのもありですが、まず最初は自分がお客様にしている接客を、近くでコソっと聞いておいてもらった上で、ロープレを始める方が効果的です。

これは、先輩にあらかじめ自分の接客のどこがボトルネックになって売れないのか?を、下見しておいてもらうためです。ロープレがうまい人であれば、そこを抑えた上でお客様役をやってくれるので、ロープレの効果が倍増します。

ロープレの効果は、お客様役がどう振る舞うかでほとんど決まってしまうので、その下準備を先輩にもしておいてもらうということですね。

たまに、大きいブランドの研修とかだと、新人同士を組ませてロープレさせたりもしますが、あれはあまり意味がありません。そんないい反応するお客様なんていないよ、っていう振る舞いをするお客様役ばっかりになってしまうので。

 

売れないスランプの脱出に効果的なロープレ術3:恥ずかしがってる場合じゃない。接客は本気でせよ

これはもう当たり前すぎるので、手短に済ませますが。

ロープレで恥ずかしがってる人=やる気がない人。でしかありません。

せっかく他の人の貴重な時間を割いてやっているのに、言い出した本人が恥ずかしがってちゃ意味がありません。新人じゃあるまいし、こんな人はいないとは思いますが、念のため。

 

売れないスランプの脱出に効果的なロープレ術4:あらかじめ質問をまとめておく

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ロープレが終わったあとに、先輩からフィードバックをもらうわけですが、その際には自分から積極的に質問をしましょう。

私の経験上、接客で売れないときの主なボトルネックは以下のどれかになります。

 

  • ファーストアプローチ(早すぎ、遅すぎ声がけのワードがズレている)
  • ヒアリング(質問が的外れニーズの掘り下げが弱い、相槌が弱い)
  • 提案(商品知識不足、商品の見せ方が弱い、ニーズと提案内容のズレ)
  • フィッティング(試着室への誘導のタイミングが早すぎor遅すぎ)
  • クロージング(最後の一押しが弱い)

 

テキストを色分けしていますが、私が思う特に大切なポイントが赤、逆に、よく言われがちだけど実際はそこまで大切でないのが青になります。

これを見ると、「え?いつもアプローチが遅いってドヤされてるんだけど!」とか「商品知識をつけろって、ぶ厚い資料を帰ってから読まされてるんだけど!」と思われる方も多いかと思います。

や、確かに、アプローチのタイミングって大切なんですが、どちらかと言えば、「今お客様が考えていることとズレた言葉で販売員が声がけをすること」の方が問題なわけです。

余談:「よかったらご試着できますので」を撲滅せよ

その最たる例が「よかったらご試着できますので」です。

冷静に考えてほしいのですが、別に試着したいと思ってない人に対して「試着できますよ」っていうのって、コミュニケーションとして成立してませんよね?

これ、当たり前のことを言ってるみたいですけど、接客でめっちゃ大切なポイントです。

お客様が商品をじっと見たり、触ったりしてるっていうのは、その商品のどこかに興味を持ったり、何かを想像してるわけですよ。

その頭の中で考えていることを想像して、それに合った言葉でアプローチするのが、プロの販売員です。数打ちゃ当たる式で、誰にでも「よかったらご試着できますので」って、アカンですよ。

アプローチはタイミングも大切ですが、それ以上に「なんていう言葉でアプローチするのか?」を大切にしましょう。

 

少し話が逸れましたが、戻します。

上記のように、接客のボトルネックになるポイントって、リストアップしたら数は限られています。あらかじめ、そのポイントをもとに、質問内容を想定しておきましょう。

 

売れないスランプの脱出に効果的なロープレ術5:自分の接客のどこがボトルネックになって売れないのか?を詳しくヒアリング

 

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「今は〇〇ってアプローチしたんですけど、どんな言い方でアプローチした方が良かったですか?」

「お客様がどんな商品を探してるのかっていうニーズを掘り下げるためには、どのタイミングでどんな質問をしたらよかったですか?」

 

などなど、質問が具体的であればあるほど先輩も答えやすいです。

一回のロープレ接客って5分前後になるので、これぐらい具体的に質問してあげないと、先輩も最初の方のこととか忘れちゃいがちですし。

様々な角度からの質問で、自分では意識できていないけど足りていないところを、一つでも多くヒアリングして、次の接客に活かしてください。

 

売れないスランプの脱出に効果的なロープレ術6:ロープレは一度だけでは効果は出ない!複数のスタッフに何度もお願いすべし

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ロープレを一回やるだけで、服が売れるようになるほど甘くはないです 笑

ロープレをして改善点が明らかになっても、すぐにそれが本物の接客に出せるわけではなりません。新しく習得する技術は、何度も実行を重ねることで、無意識にできるようになるものです。

ロープレ→お客様に接客→ロープレ→お客様に接客……と、繰り返していきましょう。

 

また、このときに、最初にお願いした先輩以外の人にも参加してもらうのも効果的です。

接客スタイルには人それぞれの個性がある中で、自分に取り入れやすい接客法と取り入れにくい接客法が存在します。最初にロープレをしてもらった先輩から取り入れられるポイント、次の先輩から取り入れられるポイント、と、いいとこどりをしていければベストですね。

ただ、この場合は、最初の先輩が「自分の指導は役に立たんてことか!」と気を悪くする可能性があるので、あらかじめ意図は共有しておきましょう。

副次的な効果として、たくさんの先輩に教えてもらうことで、店舗内で「あいつは今は売れてないけど頑張っとる」という良い評判が立ちやすくなります 笑

 

ロープレ地獄の先に待っている売上を期待しつつ、今は試練に耐えよ

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ということで、服が売れない販売員がスランプを脱出するために、ロープレの効果的なやり方をご説明しました。

最後にも書きましたが、売れない状態を脱出するのは、短期的には上手くいかない場合もあります(逆に、ちょっとしたキッカケで一気に感覚を取り戻せる場合もありますが)。

スランプなどとは無縁の販売力を付けるには、周囲のスタッフの力を借りながら、毎日少しずつ積み重ねていくしかありません。簡単に売れるようになる裏技なんてものは存在しませんので、地道な努力を重ねましょう。

アパレル販売員は、数字でハッキリと結果が表される厳しい仕事ですが、だからこそ、目標を立てやすく、うまくいったときに大きなやりがいを感じられます。そんな醍醐味をもう一度味わえるように、めげずにやっていきましょう。