アパレル販売員は結婚できない…逆に結婚してる販売員の特徴を考えてみた件
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、現実はもっとシビアでした。
今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「少しでも早く辞めて命と生活を守れるか」のフェーズなため)。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
アパレル販売員は結婚できない職種ランキングの上位……
雑誌などで発表される「結婚したくないパートナーの職業」的なアンケートで、いつもランクインするのがアパレル販売員です。
私も販売員をやっていた人間なので、そんなランキングを見たら文句を言いたくなる!…と言いたいところなのですが、確かにそりゃそうだよなと納得してしまうのです 笑
給料は安い、土日は休めない、年を取ったら続けられない。と、確かにこれは結婚に向いてないと言われても反論できません。
実際に私も、10年ほどアパレルで働いていましたが、結婚を真剣に考えるようになったタイミングで異業種に転職した身なので、よく分かります。
これは男性だけでなく、女性に同じことが言えて、子供ができたあとの子育てを考えたときに、アパレルは不向きな仕事であることは間違いありません。
ちなみに、男性が結婚のタイミングで転職する際のお話については、↓の記事がありますので、ご参考に。
>>結婚のタイミングで転職する男性に伝えたい経験談と正しい転職活動の進め方
結婚してるスタッフは3パターン
現役販売員の方は考えてみて欲しいのですが、あなたの店舗で結婚してる人ってどれぐらいいます?ショップに何人かはいるだろうけど、結婚してる人ってこんなパターンじゃないですかね。
- 店長、副店長などの管理職クラス
- 職場恋愛または販売員同士で結婚している
- アパレルで働く前から長く付き合ってた人と結婚している
もちろん、例外もたくさんいますが傾向としては絶対にこの3つが多いはずです。
で、なんでこの3パターンが多いのか?を考えてみると、逆説的にアパレル販売員が結婚できない理由が浮かび上がるんじゃないかと思うわけです。
アパレル販売員は店長クラスでようやくまともな結婚生活が送れるほど給料が低い
アパレル販売員で結婚できる人①=管理職クラス
ブランドにもよりますが、アパレル販売員はとにかく給料が低い。
副店長クラスで年収300万円中盤~、店長クラスで400万円前後~。と言うのは、結構もらっているブランドの例ですが、この年収は、一般職であれば大学卒業したての新入社員が稼いでも珍しくないぐらいの額です。5年も10年も必死に努力して働いて来た結果が、新卒と同じ……。
学生のアルバイトを雇ってるブランドだと、ついこないだまでストックルームで検品ばっかりやってもらってたような子たちが、4月に新社会人になった途端に自分よりも稼ぐようになる、なんてこともザラです。
結婚には数百万のお金が必要
当然ながら、結婚するにはお金が掛かります。
もちろん普段から出費を抑えて、結婚式や新婚旅行にもお金を掛けない。指輪もウエディングドレスも格安で済ませるなど、いくらでも節約することはできるのですが、アパレルの人間はそこには手を抜けませんよね 笑
さらに、将来的に子供を育てていくことも考えると、それはそれは沢山のお金が必要です。
私もそうでしたが、独身の頃から貯金しておかないと、あとから必ず苦労します。
子供一人を育てるのに掛かる費用は3,000万円
子供を育てて大学を卒業させるまでに掛かる費用は総額3000万円と言われています。細かく見ていくと、子供が中学生になったあたりから、月に10万円前後のお金が必要になります。そして、大学の学費は私立の4大で合計400万円前後と、かなり大きな額です。
付随して、もしもに備えて生命保険にも入って、学資保険にも入って、子供が大きくなればローンを組んで広めの家に引っ越して(マイホームは夢のまた夢)、子供の送り迎えに車を買えば月極駐車場も借りて…と、月々の固定費用もどんどん高くなって来ます。
昇給額も少ないアパレル業界で働いていると、これだけの出費に耐えるのは至難の業です。
今の年収が300万円前後で、昇進・昇給の見通しが無いようだと、話にもなりません。
管理職クラスであればなんとか結婚が現実的になる
副店長以上の管理職クラスの年収であれば、共働きをすれば特に問題なくやっていけるでしょう。
アパレル販売員で副店長クラス以上のスタッフの既婚率が高いのは、もう単純にお金の問題であって、結婚を現実的に視野に入れられる給料をもらっているからです。
ただ、そうは言っても自分一人の給料で家族を養っていくには、年収400万前後あたりの中堅ブランドの店長クラスでは、まだまだ厳しいレベルではあります。
アパレル販売員の恋愛事情-平日休み同士でないと生活時間が合わない
アパレル販売員で結婚できる人②=職場恋愛orパートナーも販売員
アパレル販売員をずっとやっていると、必然的にプライベートでの付き合いも同業者が多くなります。
なので、平日休みが当たり前みたいになっちゃうんですが、世の中のほとんどの人は土日祝がお休み。
平日休みと土日休みの結婚はかなり大変
私もアパレル販売員をしていた時は彼女(今の妻)と全く休みが合わずに、月に数回会える程度でした。もしも、アパレル販売員を続けたまま結婚していたら、色々大変だっただろうなと思います。(→このあたりの話は、転職した経緯についての記事に詳しく書いています)
結婚したら一緒の家に住むんだから、毎日会えるし大丈夫でしょと思う貴方は甘い 笑
結婚すると、夫婦二人で一緒に行動しないといけない用事が爆発的に増えます。マジで増えます。
引っ越し準備、婚姻届けの提出、両親や親戚への挨拶などは当然として、結婚式をするなら会場選び、ドレス選び、指輪選び、式の打ち合わせ、引き出物選び、招待状の作成、友人への連絡、新婚旅行の計画立てなど(こんなのはほんの一部で、他にも腐るほどあります 笑)。
結婚は二人だけの話でなく、互いの家族や友人などと関わる機会が増えるため、独身時代と比べると二人で行動しないといけない度合いが桁違いなんですよね。
シフト勤務では結婚後の生活も不安定に
普段の生活に目を移すと、シフト制の不規則な勤務体系で働いていると、生活時間の違いが問題になります。
例えば家事の分担はどうするのか?遅番で終電で帰ってから炊事洗濯をする…ぞっとしますよね?待たされるパートナーも大変です。こうなると、せっかく結婚したのにご飯を揃って食べることも困難です。
ましてや、子供ができて幼稚園や小学校に通いだしたら、今度は子供との生活時間のズレが生まれます。平日休みの人は土日に子供と接する時間が他の家庭に比べて圧倒的に少なく、せっかくの休日に全く子供と遊んであげられないなんてことにも…。
アパレルで職場結婚が多いのって、平日休み同士だと休みを合わせやすかったり、平日休み特有の事情が分かり合えたり、家事を分担しやすいって言うのも大きいんです。
絶望的に出会いが少ないアパレル販売員。ユニセックスブランドじゃ無かったら壊滅的
アパレル販売員で結婚できる人③=販売員になる前から付き合っているパートナーがいる
アパレル販売員は格好いい男性、綺麗な女性が多いのに、彼氏彼女いない率が異常に高い 笑
これは、もうひとえに出会いの少なさに起因します。メンズブランド、レディースブランドに所属していて職場に同性しかいないような環境だと、もう絶望的に出会いがありません。
前述したように、彼氏彼女が出来たとしても相手が土日休みだと会える時間も少なく、長続きしないって言う負のおまけ付きです。
だから、妙齢になってすんなり結婚まで持っていけるのは、昔から長く付き合っているパートナーがいる人になりがちです。
今の職場でアパレル販売員を続ける理由を冷静に考えるべき
アパレル販売員を続けている人のモチベーションを考えると「服やお洒落が好き」「お客様と接することが好き」「一緒に働いている同僚が好き」などの気持ちに支えられている人が多いのではないかと思います。
特に、服が好きと言う気持ちは誰しもがアパレル業界に入った動機でもあり、販売員をしている人なら今も誰もが持っているものでしょう。
でもそれって本当に今のブランドに所属していないと得られないものなのか?って言うのは冷静に判断しないといけません。
自分が働いているブランドのデザインや世界観が本当に好きで、勤務中も休日もずっとここの服を着ていると言うような人で無い限りは、そうで無いはずです。
むしろ、休みの日は過去に社販で買った店の服を着ないって言う人っての方が多いですよね。いくつかある好きなブランドのうちの一つ。ぐらいの感覚で、自社と付き合っている人が多い印象です。
ましてや、今働いているブランドに対して、給料にも労働時間にも職場環境にも不安を抱いているのに働き続けているのだとしたら、そこで働いてる時間って何のため、誰のためのもので、何に繋がるんでしょうか?
これからの人生を真剣に考えるならアパレル販売員から異業種への転職も選択肢の一つ
経験者語る、では無いのですが私はアパレル販売員から転職して、メリットの方が大きかったです。
おかげ様で結婚生活も順調にいっていますし、給料の面でもかなりマシになりました。幸い、今は転職エージェントって言う便利なサービスがあるのも転職活動の助けになります。(私が転職活動自体にそんなに苦労しなかったのは、マイナビエージェント様々です 笑 お世話になった担当者さんには足を向けて寝れません)
私の場合は一番考えたのは、将来的に子供を持ったときのこと。
「子供ができたらその時に転職」って言うのも考えましたが、家族が増えるって言う人生の転機と、転職って言うこれまた一大イベントが同時に来るのは正直ハードだな、と思いました。年齢的に32,3を過ぎてくると未経験の職種に転職するのはかなりハードル高くなりますし。
別ブランドへ転職すると言う選択肢も
また、私のように異業種への転職でなくて、今よりも給料や福利厚生のいい別ブランドへ転職するって言う話であれば、それこそクリーデンスなどのアパレル専門のエージェントを使えば選びたい放題に近いです。
例えば、外資系ブランドとか百貨店ブランドだと残業も少ない傾向にありますし、例え平日休みのままであっても、今よりは生活しやすくなることは確実です。
他ブランドの年収チェックはネットである程度調査できるので、キャリコネで事前に済ませておくと転職活動が進めやすいはずです。
でも、実際はなかなか転職に踏み切れない人が多いのが事実です。
転職活動をするのが面倒くさいからなのか、新しい職場でイチから人間関係を築くのが面倒くさいからなのか、ただなんとなくなのか。
20代後半も過ぎれば、今後の自分のライフプランを考えて、必要とあらば即行動に移すのがいいんじゃないかなーなんて、30を過ぎてから転職した私は思います。私の経験上、迷ってモタついている時間は何のプラスにもなりません。
転職するにしても、現職の業務引継ぎ期間などを考えたら、それなりの時間が必要ですし、行動を先延ばしにしていてもいいことが無いなと実感しています。
結婚できない女子のバイブル?のご紹介
ラジオパーソナリティーや作詞家をしている、ジェーン・スーさんって知ってますか?お名前は海外の人っぽいけど生粋の日本人の方なんですが、この方のラジオがめちゃくちゃ面白くて、私もヘビーリスナーです。
スーさんはテレビではあまりお見掛けしないのですが、深夜のラジオにゲスト出演したときの未婚女子トークが神がかり的に面白くて、あれよあれよという間に、お昼の帯番組の看板パーソナリティーにまで上り詰めた、まあとにかく面白い方です。
自ら"未婚のプロ"を名乗る、未婚女子の代弁者みたいな方で、この方の書いた「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」という本が最高です。女性なら誰もが「分かる!」と思えるキラーフレーズ連発。
一生独身(シングルフォーエバー)! ?
独身チキンレースを爆走中の“未婚のプロ"であるジェーン・スーが
“未婚中毒患者"たちが知らず知らずのうちにやってしまっている
「プロポーズされない101の理由」をイラストとともに徹底解説!女性はもちろん、複雑な女心を知りたい
男性も必読の人間洞察エンターテイメント!【プロポーズされない101の理由】
1.彼が連れて行ってくれるレストランで、必ず空調や店員の態度にケチをつける。
2.仕事でヘトヘトな彼を、休日のIKEAに連れて行ったことがある。
3.ミネラルウォーター以外の水を飲まない。
4.誕生日やクリスマスに、彼の好みを変えようとするプレゼントを贈ったことがある。
5.そもそも、彼氏がいない。3年以上。
6.友達から「とても結婚願望があるように見えない」と言われる。
7.車、ゲーム、スポーツなど男の領域に詳しすぎる。
8.ネットの噂を、いちいち彼に報告する。
9.ホワイトデーやクリスマス、誕生日に彼があなたをよろこばせるために行ったロマンチックな演出を受け止めなかった。
10.彼の方が稼ぎが少ないことをあなたはなんとも思っていないが、買い物に一緒に行くとあなただけ大人買いをする。
11.『アルマゲドン』を観て泣いている彼を、馬鹿にした。
12.彼の友人に初めて会ったとき、自分の失敗談やバカ話ばかりした。
13.正直に言えば、ひとりで生きていける自信がある。
14.そろそろ「初めて経験すること」が仏門に入ることだけぐらいになってきた。
15.病めるときも健やかなるときも、バカ笑いができる女友達に囲まれている。この本は「ここに書いてあることをやりつづけていると私たちのような未婚のプロになるぞ! 」という警告書です。
プロポーズされない101の理由を読んでご自身に思い当たるフシがあるならば、反面教師にしていただくもよし、独身をとことん楽しんでやると腹を括っていただくもよし。
未婚のプロ予備軍の方々に笑って楽しんでいただけたら、それだけで本望です。 -ジェーン・スーAmazon紹介文より
未婚女子のバイブルとして必読。軽い気持ちでゲラゲラ笑いながら読める本なので、休日の暇つぶしにもぜひ。
それでは、皆さんにいいご縁があることを祈りつつ、今日はこんなところで。