雨が多い街だね-アパレル販売員からの転職者が書くブログ-

元アパレル販売員で今は転職してアパレル業界の中の人をやっている著者がファッションと関係することや関係しないことを書くブログです。

アパレル派遣社員のメリット・デメリットと業界人のおすすめ派遣会社

アパレル販売員の中核をなしつつある派遣社員

 

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アパレルショップで勤務する販売員の中で、最近では派遣社員の割合がとても高くなっています。

私は、全国展開のセレクトショップ、ファストファッションブランドの2社で合計10年ほど販売員の仕事をしていましたが、どちらのブランドでも多くの派遣社員スタッフが所属していました。

そのほとんどは、正社員でもパートでもない派遣という働き方を自ら選んだ人たちだったわけですが、働く側・雇う側の双方の観点から「なぜ今アパレルで派遣社員が増えているのか?」という点を、メリット・デメリットの説明とともに今回は考えてみましょう。

派遣社員というと長期的な就業に繋がらないというイメージがありますが、柔軟な働き方を臨む人や、ステップアップに繋げたい人にはおすすめできる働き方です。

現在、就職や転職を考えているけど、正社員・派遣・パートのどの雇用形態で働こうか迷っている人、アパレル専門の派遣会社のおすすめが知りたい人に役に立つ記事になるんじゃないかと思います。

 

日本全体の派遣社員・非正規社員の割合は増加中

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政府の進める「働き方改革」の話とも少し関連してきますが、現在は「大手に就職して正社員として定年まで働き続ける」というモデルが崩れつつあります。これはニュースなどで知っている方も多いでしょう。

ニュースなどで働き方改革が取り上げられる際は、会社に所属せずにフリーランスとして働く形や、本業とは別で副業を持つパラレルキャリアの観点から語られることが多いですが、派遣社員が増えている件も根本は同じです。

つまり、正社員で働く=安心という時代ではなくなっているのですね。

 

また、女性の社会進出のお話とも関係していて、かつては「女性は正社員としてバリキャリの道を進むか、パートや専業主婦になるか」という二択だったのが、その中間の派遣社員という働き方が見直されてきた。というのが、ここ10年ほどの流れです。

「出産・育児を経ても社会で働きたい。でも正社員だと育児との両立が難しいし、パートだと経済的に厳しい」そんな懸念を解消する方法が派遣社員とも言えます。

 

もう一つ、これはかなり感覚的なお話なので、あくまで私見として聞き流していただければと思いますが。

今は「仕事に追われてお金を稼ぐだけが人生じゃないよね」という価値観がネット中心に広がっているのかな、と思っていて。同じように感じる方も多いのではないでしょうか?

確かに日本はかつてよりも貧しくなっているし、テレビを見れば暗いニュースばかりです。電通やワタミの例を出すまでもなく、会社のために自らを犠牲にして働いている人もたくさんいらっしゃいます。

でも逆に、例えば田舎に引っ越してスローライフを送ったり、物を持たないミニマリスト的な生活を送ったりと、お金よりも生活そのものに重きを置く価値観が一般化しています。

例えば、あなたならどちらを選ぶでしょうか?

  • 毎日残業して、理不尽な上司や顧客に悩んで、プライベートの時間を犠牲にして得られる年収1000万
  • 毎日定時で上がって、希望通りに休みが取得できて、仕事の悩みを何一つ持たずに得られる年収300万

これだけの年収の差があっても、自ら後者を選ぶ人の割合はかなり多いはずです。特に出産・育児が関係する女性の場合はその傾向がさらに強いでしょう。

 

ここからようやく本題です。

以上の前提を踏まえた上で、私としては、自由な生き方をして行く選択肢の一つとして、アパレル派遣の仕事をおすすめしたいなと思っています。

 

メリット・デメリットを知る前にまず抑えておきたい派遣社員の特徴

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派遣社員と聞くと、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?

人によっては、派遣社員というとメリットよりもデメリットの面が大きいと思いがちですが、もしそうであれば、派遣社員として働くことを自ら選ぶ人がこんなに多いわけがありません。

派遣社員の主な特徴としては、以下のような点が挙げられます。正社員、アルバイトとの比較をメインに説明します。

  • 給料:正社員>派遣社員>>>アルバイト
  • 責任の大きさ:正社員>>>派遣社員>アルバイト
  • 教育体制:正社員>>>アルバイト>派遣社員
  • 就職先の選びやすさ:アルバイト>派遣社員>>>正社員

では、こちらを元にもう少し具体的に、アパレルで派遣社員として働くメリット・デメリットを、雇う側と雇われる側の双方から考えつつ、なぜアパレル派遣がおすすめなのか?という点を解説していきます。

 

ブランド側から見ると派遣社員は雇いやすい存在なのが最大のメリット

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まず、派遣社員はアルバイトと同じくボーナスが無い場合がほとんどです。

時給制や日給制で働くことが多く、企業からすれば、正社員ほどの人件費が掛からないというメリットがあります。

また、3ヶ月ごとなど短期で契約を更新していくため、社風に合わなかったり店頭のパフォーマンスが悪いときに、会社の都合で契約を更新しない(ありていに言えばクビにする)ことが可能です。

逆に、仕事のスキルや本人の就業意欲があれば、正社員よりも安い人件費で戦力になるアパレル販売員を確保できるという大きなメリットがあります。

また、人手不足が常態化しているアパレル業界において「正社員では働けないけど派遣社員なら働ける」という考えをもつ人も雇っていかないと、人材が確保できないという理由ももちろんあります。

アパレルの正社員の仕事は離職率が高いため、企業からすれば「お金をかけて新卒の採用活動をして、研修もして、せっかくスキルが付いてきた2,3年目で辞めてしまうのであれば、派遣の方が効率がよくメリットが大きい」という考えもあります。

また、派遣社員の採用はブランド側ではなく、派遣会社が行うため、採用活動にかかる手間の面でも大幅に楽です。

派遣社員に責任のある仕事を任せることは稀なので、例えば「店長・副店長は正社員で、ヒラ社員は派遣で」という陣容で店舗スタッフを用意することも多いです。

ブランド側からすれば、柔軟にスタッフィングをする上で、派遣社員というのは、ある意味便利な存在なのですね。

 

アパレル派遣のメリットはアルバイト以上正社員未満の待遇!

それでは、働く側にとって、派遣として働くメリット、おすすめポイントを考えていきましょう。

 

メリット1:アパレルの派遣社員は難易度の低い仕事でそれなりの給料を得られる

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まず、給与面のメリットから。

ボーナスがない派遣社員の場合は、年収ベースで考えると、そのブランドの正社員よりも劣ることがほとんどです。

ただ、アパレルの場合は少し事情が違っている場合もあります。つまり、アパレル販売員ってボーナスが出ないブランドが、とっても多いんですね。なので、派遣社員の年収と正社員の年収があまり変わらないっていうブランドも多いです。

アルバイトと比べれば、当然ながら派遣社員の方が高い給与で働くことができます。例えば都内で考えると、アルバイトなら時給900円〜、派遣なら1400円〜あたりが標準的な金額になってきます。

仮に時給1,400円で週4日をフルタイムで働けば、 

  • 日給=1,400x8=11,200円。
  • 週給=11,200x4=44,800円
  • 月給=44,800x4.5=201,600円
  • 年収=20,1600x12=2,419,200円

このぐらいが稼げる金額になってきます。

正社員よりは劣るけれど、週4日でこれぐらいの金額を得ることができれば、アルバイトをするよりもずっと割がいいですよね。

仕事に追われずに、自分のやりたいことに時間をあてたり、家族との時間を大切にしたい人には、この働き方はおすすめです。

求められる仕事の難易度や責任は正社員よりも小さい中で、それなりの給料を得られるのが派遣の最大のメリットです。

 

メリット2:過酷な労働環境が多いアパレル業界にあって、派遣社員であれば自由な働き方を選べる

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上の点とも少し関連しますが。

アパレルは立ち仕事&残業が多く、体力的に厳しい業界です。そんな中にあって、派遣社員は、良くも悪くも責任の少ない立場で働けるので、残業が発生することは少なく、サービス残業もないというメリットがあります。

また、週4日勤務や、時短勤務などの柔軟な対応がしやすい雇用形態であるため、子育て中の主婦さんなど、働ける時間が限られている人にもおすすめです。

このあたりは派遣会社と条件面をすり合わせる必要がありますが、パートほどではないにしても、正社員に比べればずっと柔軟な働き方が可能です。

 

メリット3:正社員では就業が難しい超大手のアパレルブランドや外資系ブランドにも就職可能

もう一つ、見落とされがちな大きなメリット・おすすめポイントがあります。

それは、誰もが羨むようなブランドへの就職も、派遣であれば比較的簡単に可能なことです。

先ほど説明したように、ブランド側からすれば正社員よりも雇いやすい存在である派遣社員は、採用のハードルがぐっと下がります。これは、派遣で働く側からすれば、大きなメリットです。

ここで、賢い人は「一旦派遣社員として超大手アパレルブランドで働いた実績を作って、1,2年後に正社員として別ブランドに転職」という転職テクニックを使う場合もあります。特に、アパレル未経験でゆくゆくは業界内でキャリアアップをしたい人などにとっては、有効な手法です。

派遣社員とはいえ、大手アパレルで販売経験がある人って、喉から手が出るほど欲しいですからね。

 

アパレルで派遣社員をするデメリットは雇用の不安定さと教育環境の乏しさ

ここまで派遣社員のいいところを伝えてきましたが、当然デメリットや、おすすめできないポイントもあります。

メリット・デメリットの両方を理解した上で、今の自分に派遣という働き方が合っているのかどうかを判断しなければいけません。

 

デメリット1:短期ごとの契約更新のため実力が伴わなければ切られる可能性も

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まず、先ほど派遣社員は3ヶ月ごとなどの契約更新制であることを伝えました。つまり、企業側から「この人いらない」と思われたら、更新を契約しないことは簡単なのですね。これは、働く側からすれば大きなデメリットです。

では派遣は一箇所の職場に長く就業できないのか?というと、そうでもなくて、逆に「派遣でこんなに働いてくれるならずっといてほしい」と、重宝される場合もあります。

よくも悪くもブランド側の評価次第になる部分はありますが、アパレルブランドが派遣社員に正社員ばりのハイスキルを求めることは考えづらく、まずは真面目に業務を遂行できることが第一です。

ブランドごとに、派遣社員に求めるスキルは違うので、ここはしっかりと派遣会社の担当者とお話をしてください。

 

デメリット2:派遣社員には正社員のような研修制度は望めないので即戦力になる素質が必要

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これはアパレルや接客の経験がある人にはそこまで関係ない話なのですが、 例えばまったくの未経験者がアパレルで派遣として働く場合を想定してみます。

派遣社員は、正社員のように、例えば東京の本社に同期で集まって行われるような大規模な研修というのは行われません。(店舗内で行われる研修などに、いちスタッフとして参加することは当然可能です)。

なので、課せられる業務内容を確実にこなせるだけの即戦力、もしくは短期的に身につけてもらえる素質をもった人材が必要になってきます。

派遣社員の場合は、ブランド側が長期的な育成を想定しているわけではないので、当然そうなりますよね。

何度かお伝えしているように、派遣社員にめちゃくちゃ難易度が高い仕事を振ることは想定しづらいですが、学生アルバイトほどお気楽というわけではないので注意。

ここをデメリットと感じるかどうかは、本人がアパレルの職場に何を求めるか?にもよりますが、理解しておく必要があるでしょう。

 

アパレルで派遣社員をするならアパレル専門の派遣会社が超絶おすすめ

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それでは、メリットデメリットを踏まえた上で、アパレルで派遣として働きたい人向けに、自分の希望条件に近いブランドで働くコツをお伝えします。

これはもう一つしかなくて、「アパレル派遣の紹介先が充実した派遣会社を使う」ということに限ります。

派遣会社というと、リクナビとかリクルートとかの大手を利用しがちですが、これらはアパレルだけでなく事務職などの他の業種・職種の仕事も扱っています。

なので、大手とはいってもアパレルブランドとの繋がりは非常〜〜に希薄なため、おすすめできません。

大手のアパレルブランドでは「販売員の派遣元といえばココ」と、業界の慣習的な共通の認識が、ある程度存在するので、それを知らないと、「せっかく派遣会社に登録したのにアパレル以外の接客業ばかり勧められる」といったことになってしまいます。

アパレル業界的には、大きく以下のつの派遣会社が使われていて、おすすめです。

 

おすすめ派遣会社1:アパレルの派遣に圧倒的に強いアパレル派遣なび

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>>アパレル派遣なび

 

正社員の求人紹介などにも非常に強いところで、業界的には「なび」という愛称で、かなり有名です。

正社員の転職の場合はクリーデンスという会社が業界内で圧倒的なのですが、派遣ではこちらのアパレル派遣なびが一番のおすすめです。

私の働いていた2社+同じくアパレル勤務だった妻の働いていた1社の計3社で派遣はここを利用していたので、統計的にも間違いないはず。

全国展開で、アパレルの派遣を専門に商売されている会社さんなので、間違いないかと。

 

おすすめ派遣会社2:なぜかアウトレットモールに異常に強いスタッフブリッジ

スタッフブリッジ

 >>スタッフブリッジ

変な紹介の仕方ですが、アウトレットモールに入っている店舗で働く派遣社員の仲介にやたら強いことで、業界では有名なスタッフブリッジです。

トリンドルさんがモデルをやっていることで知名度も高いですが、同じブランドでも「レギュラー店舗はアパレル派遣なびから、アウトレットはスタッフブリッジから」という感じで派遣社員の出どころが違ったりします。理由はわからん 笑

おそらく、同じブランド内でもレギュラーとアウトレットで運営元が違う場合が多いので、そのあたりの関係性かなとは思いますが。

アウトレットモールの店舗は、仕事内容がレギュラー店舗よりももう一段階ゆるいため、気楽に働きたい人は最初からアウトレット狙いでもいいんじゃないでしょうか。

 

私はブランド側の立場で派遣社員の採用に携わってきました。この2社は自信を持っておすすめできます。

 

自分らしい働き方・生き方のためのアパレル派遣社員という道

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ということで、今回はアパレルの派遣社員の就職に関して書きました。

私自身も、結婚して育児を経験する立場になってみて改めて思ったのですが、すべての人が正社員という立場を望むわけではない昨今にあって、派遣の道は決して後ろ向きな選択ではないです。

キャリアアップすることがすべてではなくて、家族との時間、自分の時間とうまく折り合いをつけながら働く方法を探すなら、派遣社員としてアパレル販売の仕事をするっていうのは、おすすめの方法です。

また、将来的にアパレル業界で正社員としてステップアップしていくための前段階として、派遣社員を経るというのも業界の常套手段ではあります。

 

しっかりとメリット・デメリットを踏まえた上で、自分が幸せな毎日を進むための道を選んでもらえたらと思います。