売れないアパレル業界で10年以上働いていてリアルに感じる流れ
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、現実はもっとシビアでした。
今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「少しでも早く辞めて命と生活を守れるか」のフェーズなため)。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
店舗閉鎖、倒産危機…落ちていくブランドが続々と
私は10年弱、販売員を続けたのちに、今は広告代理店でアパレル企業と深く関わっているため、アパレル業界に長く身を置いていることになります。
「アパレル業界がヤバイ」と言うのは、私が働き始めたころからずっと言われていることでした。もはや、その言葉を聞きすぎて何も感じなくなってしまってるぐらい、アパレル業界の人間にとっては耳タコな話題です。
ただ、最近は代理店の立場で各ブランドの担当者と話をしても「崖っぷちに近い」「これから2,3年が勝負」と言った言葉を頻繁に耳にします。どこか対岸の火事と思っていた私も、さすがにこれは…と思ったのでした。
お洒落にお金を使う時代では無くなっている
日本に多くのファストファッションブランドが出店を強めたゼロ年代中盤から、日本人のファッションへの感覚が変わったように感じます。H&Mが黒船、なんて言われてましたけどまさにその通りで。
ただ、その頃はファストファッションって「安い割におしゃれ」「ファスト系の洋服はコーディネートの目立たない場所に使う」と言う認識だったのですが、今はそんな時代ですら無くなっています。
ユニクロとGUが、ファミリー層だけでなく全年齢層に勢力を強めて来ていることがその要因かなと思っていて。
実際、最近でもルメール、ジルサンダー、カウズとのコラボとか、GUのイメージ戦略とか、感度の高い層への訴求が本当に上手いんですよね。カウズのTシャツを近所のおばちゃんが着てるとかマジかよって思いますが 笑
一昔前のユニクロのと言えば、「安いけどダサい」「家着にフリースやヒートテックを買うぐらい」など、ファッション用途での使用には耐えられないと言う認識が一般的でした。ユニバレ=自分の着ている服がユニクロとバレてしまう。という言葉があったように、普段着としてユニクロを着ていること=恥ずかしい。と言う感覚でした。
それが、今やメンズ・レディース問わずファッション雑誌の表紙には「ユニクロで賢くお洒落」「プチプラアイテムで1週間着回しコーデ」など、コーディネートの主役はファストファッションになっています。
実は私自身もいわゆるファストファッションブランドとして括られるブランドのうちの一つで勤務していたことがあるのですが、入社した当時よりも退職した数年後の方が、明らかにお店にファッション感度の高いお客様が増えた感がありました。
安く済ませるため、ではなく外出時のお洒落着としてファストファッションブランドを選ぶ。そんな選択肢がファッショニスタの間ですらアリになっていることを肌で感じていたのです。
それは、日本人の中で「おしゃれ」って言うものに対する考え方が変わっていることにも起因するのではないかと思います。いわゆる、ノームコア的な考え方です。
断捨離ブーム、ノームコアブーム…時代はシンプルを求めている
日本が経済的に貧しくなって格差社会が広がっている、などの社会的背景も当然ありながらも、そもそも世界的にファッションの好みがどんどんシンプルな方向に行っているのがデカイです。
ノームコアという言葉が持て囃されたのは2010年代前半ですが、「ファッションで頑張りすぎない」「ライフスタイルの中に溶け込むファッションを」「不要なものは断捨離を」と言う感覚は、今も確実にお客様の中にあります。
実際、私も休日は白T・デニム・ニューバランス・黒縁メガネ・ベースボールキャップって言う、ノームコア・サードウェーブ男子の典型例みたいな格好をしてる時が結構多いです 笑
「シンプルな服装で格好つけすぎないぐらいが丁度いい」って言う感覚は、アパレル業界でずっと働いている私ですら、ここ数年は強く持っているのです。
それでも、裏原系ブームやセレクトショップ全盛の時代を過ごした私としては、<ブランド>と言う価値に対してお金を払うこと、<どこで買うか>を一つのステータスと考える感覚がまだ残っているのですが、恐らく今はその感覚こそダサいものになっているのではないかと感じます。この感覚の違いって、あまり言語化されていないのですが、30代以上のファッション好きならなんとなく分かってもらえるんじゃないかなーと思います。
実際、私も前までよりも服にお金を使わなくなってます。仕事のキャリアアップとともに、経済的にはそれなりに豊かになっているにも関わらず、です。
ただ、安くすりゃブランドが成功するって言うわけでないのも事実 。
最近だと、オールドネイビーの日本撤退のニュースが最たる例でしょう。オールドネイビーの洋服が受け入れられなかった、と言うわけではなく、値引き競争でブランド自体が短期間で一気に消耗していったと言うのが、要因と考えられます。
お客様が安いものを求めている=値引きすれば儲かる。と言うわけではないのが、ビジネスの難しいところで、ここで日本中のブランドが悩んでいます。
勝ち組・負け組の格差が顕著化する流れ
「強いものがさらに強くなり、弱いものは淘汰される。この傾向がさらに進む」。伊藤忠商事の小関秀一代表取締役専務執行役員繊維カンパニープレジデントは、今年の繊維・ファッション業界をこう予測する
これは2017年初頭の業界予測ですが、間違いないです。売れるブランド・売れないブランドがハッキリと別れていく流れは止められません。
これはアパレル業界だけでなくすべての業界の流れですが、ネットで情報を得られるようになる中で、消費者の趣味趣向が画一的ではなくなっています。音楽業界でもテレビ業界でも「みんなが知ってるヒット作」はなくなりました。アパレルも同じことです。
であれば、生き残るのは、圧倒的資本力と数の力で押し切る大手か、ニッチだけどオリジナルな商品・戦略をもって戦えるベンチャー的思考を持った中小になってくるでしょう。ありきたりな言い回しですが、価格だけでない付加価値をどうやって付けて提供するのか?が問われる時代です。
アパレル店舗ではBGMもブランディングの一環。とりあえずのBGMはいらない
アパレル販売員の方は、自分の働いている店舗のBGMって気にしてますか?
お店に行くと各店舗で様々な音楽が流れています。たまにお客様に「この曲ってなんて言う曲ですか?」って聞かれるって言うのは、アパレル販売員のあるあるの一つかもしれません。
※今回の記事ではJASRACが云々と言う話は主題から外れるので一旦、権利関係の話は抜きにして書きます。
アパレル店舗におけるBGMの重要性
居心地のよい空間作りに
オーディオのトラブルなどで店舗が無音になった経験がある人は分かるかもしれませんが、無音だととにかく接客がしづらいです。特に狭い店舗で無音になってしまうと、スタッフの「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と言う声だけが響くような状況になってしまって、お客様に無用な緊張を強いることになり、明らかにお客様の滞在時間が短くなります。
このように、お客様のために居心地の良い空間作りを行うのがBGMの最も大切な役割です。
続きを読むアパレルから事務職に転職したい女子の必勝ルートを説明します。面接で答えるべき転職理由・自己PR・そして強みとは。
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、今やアパレル業界は飲食店と同じぐらいのペースで倒産する企業が増え続けています。数ヶ月後には多くの有名ブランドも転換期を迎えることが確実(みなさんの上司は本当のことを教えてくれていますか?今は耐えて5月から巻き返すとか夢みたいなこと言ってませんか?)。
奇跡的に生き残れたブランドも、リアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。販売員という職業に用意された席が業界全体で激減する中で、「販売員を続ける」という選択肢は限りなくゼロになっています。
この記事に書いている「アパレル以外への転職」という内容がさらに現実味を帯びてきたとともに、一部、古い情報になってしまっている部分もあると感じています。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
更新日:20.04.19
アパレルから事務職へ転職したいけれど…
アパレル販売などの接客業からの転職を考える女性にとって、転職先の最有力候補になるのが事務職への転職です。
女性にとっては、土日に休めず体力的にもきついアパレルの仕事をいつまで続けるのか?と言うのは結婚・出産も含めた今後の人生を考える上でも大きな悩みの種と言えます。ましてや、コロナウイルスの影響で接客業自体の安全性に疑問符がつく昨今では、正直「アパレル販売はオワコンかも」と思ってしまうかもしれませんね。というか私は思ってます・
アパレル販売を辞めたいと思っている人は、接客業のハードな仕事に嫌気が差しちゃってる部分もありつつ、でもこれまで自分が頑張ってきた経験も否定したくないっていう二つの気持ちを同時に持ってるんじゃないでしょうか。
なんでそう思うかというと、私も同じだったからです。
私は男性ですが、やはり体力面・給与面の不安から、結婚を機に、アパレルから平日休みのデスクワークに転職しました。また、私の妻もアパレル販売員を新卒から3年ほど続けていましたが、接客業から足を洗って、アパレル事務に転職をしました。
転職活動を始める前は、私も妻も、未経験の事内容を今から身に着けられるのか?そもそも面接を受けても採用されるのか?と言う不安がありました。
しかし、実際に転職活動を開始すると、
・アパレルで得たスキルが事務職でも大きな武器になること。
・未経験の職種に転職するのは難しくないこと。
が分かりました。
続きを読むアパレル新卒面接の志望動機を考えるためのヒントを教えたる
アパレルの新卒面接で必ず聞かれる志望動機
新卒の面接で必ず聞かれるのが志望動機です。アパレル業界においてもこれは例外ではありません。
私は新卒時代に某セレクトショップに入社しましたが、競争率は100倍近くあったそうです。正直、たまたま想定してた質問が来たとかの運もあったのですが、それでも若かりし頃の自分なりに色々考えて面接の受け答えをした結果だったのだと思います。
その後数年間働いてから、他ブランドに転職する際はいくつかのブランドを同時期に受けましたが、すべてのブランドで内定をもらいました。また、転職で入社したブランドでは副店長として、店舗に入社する中途採用のスタッフの面接官も行っていました。
そんな私の経験から、面接での志望動機をどうやって考えるのか?と言うヒントになりそうなアイデア発想方法をいくつかご紹介します。
アパレル以外の業種でも絶対に共通する考え方なので、すべての新卒の皆さんの参考になればと思います。
続きを読むアパレル販売員を一生の仕事にしたい人が確認すべき3つのポイント
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容は古い情報になってしまったと感じています。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
アパレル販売員は一生続けられない?そんな不安を持つ人のために
アパレル販売員にとっては30歳前後が一つの分岐点です。30代になると体力的な面で無理がきかなくなること、給与面での不安、土日や祝日に休みが取れないことなどが主な原因ですが、かく言う私も30代になってから、上記の理由で土日休みの異業種に転職をしました。
ただ、中には「30代・40代でも接客の道をずっと極めていきたい」「アパレル販売を一生の仕事にしたい」「て言うか体力とか全然余裕」と言うパワフルな販売員も沢山います。中には「店長・副店長なんか頼まれてもやりたくない。とにかくずっと接客をしていたい」と言う生粋のセールスパーソンも。
店長へキャリアアップしたり、ブランド本社のジョブに就く。それは確かにアパレルでは王道の出世ルートです。でも、その道に興味が無い人、販売員を一生の仕事にしてこの道を極めたいと思っている人は、どうやってキャリアアップを図ればいいのでしょうか?
一生販売員をやっていきたい人の考えの一助になるように考えてみました。
続きを読む
VMDの仕事のやりがいや厳しさとは?大手アパレルブランドのVMD経験者が解説!
アパレルショップの仕事でVMDが一番好き!
私はもともと、アパレル販売の仕事を10年ほどしていました。 キャリアとしては、全国展開の某セレクトショップでヒラとして、ファストファッション系のSPAブランドでは店舗付きVMDメインで副店長として勤務しました。
当時を思い出せば、アパレル販売の仕事は多岐にわたりますが、私はダントツでVMDの仕事が好きでした。
ただ、販売員の中には「接客は得意だけどVMDは苦手」といった人も多いです(もちろんその逆もありますが)。特に、昇進や配置換えなどで、ある日急に「じゃあ今度からVMDもやってね」と上司から告げられて、絶望に陥った経験のある人も多いのではないしょうか 笑
今回は、私がVMDをやっていたときのことを思い出しつつ、これからアパレルVMDの道を歩む初心者さんや、スキルアップに悩んでいる経験者の方向けに、ネットでは情報を得にくいVMDの仕事内容について解説できればと思います。
具体的なスキルアップ方法や作例などは他に譲るとして、この仕事のやりがいや厳しさなどを、経験者の立場から説明します。
なお、前述したように私はアパレルのセレクトショップ(たぶん皆さん一回は入店したことがある程度には有名です)、ファスト系ブランド(こちらも同じく)の2ブランドの経験から語ります。つまり、商品数もフロア面積もでかいブランドのVMDであることを前提でご覧ください。
とはいえ、ラグジュアリーブランドであろうと、化粧品屋であろうと、スーパーマーケットであろうと、VMDの基礎は同じなので、もし他分野のVMDをされている方でこのページにたどり着いた方も参考になるんじゃないかと思います。
アパレル販売員なら分かっておきたいVMDとは何か
まずは基本中の基本であるVMDという言葉の意味や定義から入りましょう。
VMDの意味
VMDはVisual Merchandising(ヴィジュアルマーチャンダイジング)の略です。マーチャンダイジングというのは、日本語に直訳すれば「商品計画」となりますが、ここは広義の販売促進だと捉えれば問題ないです。
つまり、VMDとは視覚的な面からの販促を意味します。
店舗においては、ショーウインドウ作成、ディスプレイ作成、什器のソーニング、商品の陳列などを行って、お店の売上をアップしていきます。
もちろん、売上をアップさせるためには、VMD変更を行ったことでどのように数字が変化したのか?を見ながらPDCAを回していく必要があります。
本社VMDと店舗付VMD
VMD職といっても幅広く、ブランド全体のヴィジュアルや打ち出し商品の方向性を決める本社VMDと、本社から落ちてきたVMD指針を店舗で表現する店舗付きVMDに分かれます。
世のアパレル業界人で、人数として圧倒的に多いのは後者の店舗付きVMD。今回は、主にこの店舗付きVMDのお話をしていきます。
店舗付VMD担当とは
所属スタッフ数が10人を越えるぐらいの中規模以上のアパレル店舗では、店舗内の各業務に対して担当制を敷くことが多いです。ストック担当、インポート担当、SNS担当などなど。
そのうちの一つに、VMD担当またはレイアウト担当があります(この二つは基本的に同じ意味で使われることが多いため、当記事では表記をVMD担当で統一します)。
VMDは商品知識・ヴィジュアルセンス・数値管理能力などが必要とされるため、暦の長いスタッフや店長・副店長クラスが行うことがほとんど。新人や中堅がアシスタントとして付くことも多いです。
ちなみにVMDというと、ディスプレイやウインドウの作成など、美的感覚が最も必要な職種と思われがちですが、一般的なアパレルブランドの店舗付きVMDにとっては、売上をあげるためのアクションの立案だったり、数値管理能力が最も求められます。
このあたり、アパレルで働いたことがない人が適当に書いているネット情報では、ちゃんと説明されていないので注意してください。
さらに余談。VMD用語は勝手に覚えます
「VMD」ってググったら出てくるサイトでは、なぜか判を押したように「VP」「PP」「IP」という用語の説明が、やたら丁寧に書かれているのが不思議でしょうがないです。
そりゃ代表的なVMD用語ではありますが、そんなに大切ですかね?ていうか、VP/PP/IPなんて、知らなくても仕事上はまったく困りません。だって使わないから。
普段店舗で働いてて、スタッフ同士で「VPがどうたらこうたら」なんて話さないですよね。「ウインドウ」で通じます。「PPが」じゃなくて「フェイスアウトが」とか「ディスプレイが」でいいですよね。
VMD用語で最低限知っておけばいいのは
- フェイスアウト
- スリーブアウト
- ボディ
- トルソー
- ゴールデンスペース
- 三角構成
ぐらいじゃないですか?他は、やってるうちに勝手に覚えます。
あと、この手の用語はブランドによってローカルな呼び方があるから、覚えても意味がないです 笑
VMDの仕事のやりがい
VMDの魅力にはまった人なら頷いてもらえるであろう、この仕事のやりがいを解説します。
数字に直結。個人のスキルやひらめき次第で接客以上に販売促進を行える
私は完全にここに魅力を感じてVMDの仕事をしていました。
仮にフロアスタッフが5人いる店舗の、1日の売上が100万円だったとします。もしも一人が死ぬほど接客のスキルをあげて頑張ったとして、売上を110万円にすることはできても150万にするのは至難の業です。
でも、VMDがハマれば200万円にすることだってありえます。※もちろん、販売してくれるスタッフがいるからこそ、というのは前提として。
初売りを想像してもらえればわかりやすいですが、VMDは売り上げや客数の規模が大きくなればなるほど、影響力を増します。逆に、スタッフの人数を大きく越えるような来店があったとき、接客の影響力は低下します。
大きな売り上げを動かしたい、という気持ちを持っている人にとっては、VMD担当になることが近道といえます。
ディスプレイやウインドウなどを作るクリエイターとしての喜び
VMDといえば最初に浮かぶのが、ショーウインドウやディスプレイの作成です。
店頭接客とは全く違う、クリエイターとしての資質が問われる分野であり、時にはミリ単位の調整で完成度を上げていく、非常に細かい作業でもあります。
本社から落ちてくるサンプルを再現するだけなら、時間さえかければ誰でもできますが、その場にある商品やプロップを使って、アドリブで何かを作る作業は完全に創作です。ボディのコーディネートを考えるのだってそうです。
また、クリエイティビティが必要なのは、それらVP/PPだけではありません。
例えば什器のアイテム陳列も創作の一環です。
ちなみに、私はよく友人などから「VMDやってたから手先が器用なんでしょ?」と言われますが、めちゃくちゃ不器用です 笑
ここは経験者なら頷いていただけるかと思いますが、VMDは全般的に手先の器用さよりも空間把握能力の方が大切かなと思っています。「この配置は違和感がある」「ここの距離感が不自然」など、どこがどう間違っているのかを感じ取れないと、いくら手先が器用でも意味がありません。カラーセンスも同じくです。
VMDには絶対的な正解はなく、強いて言えば売り上げが取れるものが正解ではありますが「大多数の人が気持ちいいと感じる間の取り方」みたいなものは確かに存在するので、そこが理解できるかできないかが、大切じゃないかと思っています。
アパレルVMDの仕事の難しさ・辛いところ
ここからは逆に、VMDの辛いところについて。
楽しいばかりじゃないのはどの仕事でも同じですが、VMD特有の厳しさとはどんなところでしょうか?
売るVMDと魅せるVMDのバランス感覚が必要
上でクリエイター云々と書くことと相反してしまうのですが、VMD担当は芸術家ではありません。店舗やブランドの売り上げをあげるためのセールスパーソンです。あくまで目的は売り上げをあげることです。
もしかしたら、ラグジュアリーブランドやコレクションブランドの本社VMDなどであれば、アーティスト的な役割が期待されるかもしれませんが、大多数のブランドの店舗付きVMDはそうではありません。
VMDをやっていると「こうした方が売れる」という気持ちと「こうした方が格好いい(ブランディングを高められる)」という気持ちのせめぎ合いが必ず起こります。
これを経験したことがないVMDパーソンはいないはずです。
例えば、こんな経験はありませんか?
- シーズンコンセプトとずれたアイテムが売れているので、世界観を崩してでもエントランスで打ち出す必要がある。
- ボディに強化アイテムを着せるために、ボディのコーディネートを妥協しないといけない。
- セール期はディスプレイをすぐに崩されるので、棚上がスカスカになるけど何も置けない。
こういった「魅せる」と「売る」のバランスをいかに保つか?という点が、非常に難しいと感じるでしょう。多くの場合は店長や本社VMDなどの判断を仰ぐことになりますが、自分で判断しなければいけない場面も多々あります。
VMDの仕事にはクオリティとスピードのバランス感覚が必要
上の件とも関係しますが、レイアウト変更は限られた時間の中で行う必要があるため、スピードが命です。
しかし、当然ながら同時にクオリティが求められます。
アイデアを瞬時に考えつく発想力と、VMD変更を時間内に終わらせるスピード感がの両方を身につけるためには、やはり経験が必要です。
「どうしようかな」と考える時間を極力減らして、考えながら手を動かさないといけません。
アシスタントがつくようになると、それに加えて「手を動かしながら指示を出す」という動きも必要になります。
本社VMDへのキャリアップが難しい
店舗付きでやっているスタッフは、キャリアパスが「店長や副店長か、本社VMDか」という二択になります。
ただ、店長・副店長はお店全体のマネジメントが必要なため、VMDのことばかりをやれるわけではありません。私もこの点で悩みました。
本社VMDの場合は、どのブランドもキャリアパスが狭く、限られた人員しかそのポジションには就けません。やはりVMDを志す者であれば、ブランドの世界観を作り出せる本社VMDは憧れのポジションですが、そこに至る道の険しさに苦労する人が多いです。
今のブランドでの昇進が難しい場合は、本社のVMDアシスタントとして他ブランドに転職して本社スタッフに潜り込んでしまう 笑 という方法が最も現実的です。このあたりは、過去にVMDの求人の探し方についての記事でかなり詳しく解説したので、興味のある方はご覧ください。
VMDの仕事は開店前・閉店後の作業がメインなので残業しがち
店内のレイアウト変更が発生するVMD業務は、お客様の邪魔にならないようにお店の営業中には行えません(閑散期などであれば営業中に行うこともありますが、あまりよろしくはないですね)。
開店前の作業はオープン時間との戦い、閉店後の作業は終電との戦いが待っています 笑
先ほどの、クオリティとスピードのお話にも関係しますが、自分の残業を減らすためにも、スキルをつけないといけません。
大型SPAは深夜勤務でVMDチェンジすることも
SPAブランドなど、店舗の規模が大きいブランドでは、商品量が桁違いのため、深夜シフトが組まれることもあります。
深夜の作業は、それはそれで変なテンションになって楽しい面もありますが 笑 眠気と戦いながらのきつい作業です。私はSPAで働いているときは週に1回は深夜シフトが入っていたのですが、生活リズムが崩れっぱなしでした。
甘くはないけど販売とは全く違う楽しみがあるVMD担当の仕事
VMDの仕事は、接客販売とはまったく違うスキルが必要な職務です。
厳しい面もありながら、ハマればその魅力にズブズブとはまってしまう仕事でもあります。
これからVMDを担当する人や、すでに経験をしている人など様々かと思いますが、ぜひVMD道を極めるべく邁進していただければ。
アパレルの辞めどきのお話。キャリアアップが見えない中堅社員は辞めるタイミングを失わないように要注意
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「どうやって早く辞めるか」のフェーズなため)。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
離職率の高いアパレル販売員の仕事ですが、いつか自分も辞めて転職を、と思いながらなかなかその行動に踏み切れずに、惰性で続けてしまっている状態の人も多いかと思います。
やりがいや充分な給料が得られているのであれば、自分のため、家族のために今の仕事を続けるべきですが、なんとなくでずっと今のブランドで働いている人は、なかなかモチベーションを保ちにくいでしょう。
しかし、結婚・出産と言った人生の転換期を今後迎える人にとっては、転職は人生を左右しかねない一大イベントなので、しっかりと辞めどきを考えるべきです。
続きを読む
アパレルを辞めたい男女別の理由とキャリア別の勝ち組転職方法を経験者が解説。仕事に疲れた人に。
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、現実はもっとシビアでした。
今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「どうやって早く辞めるか」のフェーズなため)。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
更新日:18.11.10
アパレルを辞めたい!でも「辞めます」の一言がなかなか言えなかった…
私は10年ほど続けたアパレルの仕事を辞めて、未経験のデスクワークに転職をしました。
アパレル時代は全国展開の大手セレクトショップに新卒で入社し、外資系のSPAブランドへ。役職は、店舗付きVMDを経て、最終的には旗艦店の副店長が最終キャリアです。
辞めた理由は、給与面や体力面、そして結婚という人生の転機になるタイミングで自分の人生を見つめなおすようになったからです。
ただ、実際に長く勤めた仕事を辞める、と言うのにはそれなりの勇気や決断が必要で、「仕事に疲れた」「辞めたい」と思うようになってからも、しばらく行動に移せずに悩んでいる時期がありました。
「信頼してくれている上司や同僚を裏切ることになるのではないか?」「自分が抜けたらお店が回らなくなるんじゃないか?「そもそも他の仕事にうまく就けないんじゃないか?」
など、慣れ親しんだ職場からの退職を引き留める、いくつかのモヤモとした迷いがありました。
でも、実際に転職をしてみた今となっては、当時のそんな悩みは大したことじゃ無かったと思えます(もちろん、今だからこそ、ですが)。
仲間からも気持ちよく送り出してもらたし、自分が辞めてもお店は回るし、転職活動も上手くいって給料的にも体力的にも、アパレル時代よりも恵まれた環境で働けています。
まあ、この手の大きな人生の転機には、極論、開き直りも必要で、うじうじと悩んでいる時間があるなら、少しでも早く行動に出た方がいいんですよね。自分の人生にとって、今の仕事を辞める方が幸せになれる、と思うのなら、行動すればいいだけなんです。
今回は、私の経験をもとに、アパレルを辞めたい人のパターン分析、円満退職のために必要な準備、アパレル販売員のおすすめの転職活動のやり方など、幅広く解説します。
かつての私と同じように、仕事を辞めたいけど辞められない人の背中を少しでも押せたらいいなと思います。
少し長めの記事ですが、お付き合いください。
アパレルを辞めたい人が退職するベストな時期とは?
アパレル業界を辞めたいと考える人にとってはどのタイミングで辞めるのか?退職の意思をいつまでに上司に報告するべきなのか?退職の理由をなんと言うのか?というのは、悩みがちなポイントです。
アパレル業界を少し離れて考えると、一般企業では新卒などが入社して人事異動などが多く発生する4月、半期が終了する10月を前に退職することが一般的です。
ただ、アパレル業界の場合は年度が4月始まりのブランドと言うのは少なく、どちらかと言えば店舗の売上=忙しさを基準に退職時期を考えるパターンが一般的です。
つまり、辞めたいと思っている人は、最もお店が暇な閑散期の退職を狙うのがベストと言えます。
アパレル業界の繁忙期と閑散期
一般的にアパレル店舗の繁忙期はAW、SSでそれぞれ1回ずつ。計2回あります。
■アパレル業界の繁忙期
- AW:12月~1月上旬
- SS:6月~7月上旬
扱う商材によっても繁忙期がいつなのかは変わりますし、大型のショッピングモールに入っている店舗などの場合は、毎週土日が繁忙期って言いたい人も多いかと思いますが、アパレル業界の一般的なピークと言う意味ではこの2つで間違いありません。この時期の体の疲れは半端ないです。
逆にアパレル業界の閑散期はいつか?と言うと、これらの時期が過ぎた直後です。
■アパレル業界の閑散期
- AW:1月下旬~2月
- SS:7月下旬~8月
アパレル転職サイトのおすすめはここだ!販売員のキャリアアップ最短ルート解説
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、現実はもっとシビアでした。
今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「どうやって早く辞めるか」のフェーズなため)。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
アパレル販売員はかしこい転職でキャリアアップ
私は10年ほど続けたアパレル販売員から未経験の異業種に転職した時に、いくつかの転職サイトを利用しました。
アパレル販売員以外の仕事をしたことが無かったので、最初は転職活動と言っても何から始めればいいのか?と言うところからのスタートでした。パソコンスキルもほとんど無かったので、一般職に就けるのかなあと言う不安が大きかったです。
でも結果的には、転職サイトをうまく利用したことで、転職きっかけのキャリアアップがうまくいきました。
この記事はこんな人におすすめ!
- アパレルで働いていてて今よりも条件や環境のいいブランドに転職したい人
- アパレルから異業種への転職を考えているけど、未経験の職種への転職が上手くいくか不安な人(かつての私パターン)
- 転職サイトの中でもエージェントサービスに興味があるけど、使い方やメリットがイマイチよく分かってない人
- どのアパレル転職サイトを使うと希望通りの転職ができるのか知りたい人
転職サイトって世の中に数えきれないぐらいの数があります。
実際に自分が転職サイトを使って転職活動をしていこうと思うと、結局どれを使ったらいいんだ?とりあえずリクナビネクストか?みたいになりがちです。
リクナビネクストは、転職人材業界の最大手ではあるので、確かにたくさんの求人が載っていますが、アパレル従事者が利用するのにベストかというと、そうでもありません。
この記事では「他のアパレルブランドに転職してキャリアアップしたい人」「アパレル業界から異業種に転職したい人」両方に向けて、おすすめの転職サイト、その中でも転職エージェントサービスについて、できるだけ分かりやすく解説できればと思います。
エージェントサービスは利用すれば絶対にメリットの方が大きいサービスですが、まだまだテレビや新聞で紹介されることは少なく、情報を得ようと思ってもネット上だけに限られているのが現状です。
結局、そもそも転職エージェントってどう言うサービスなのか?どうやって利用したらいいのか?どこの転職サイトに登録すればいいのか?ていうか怪しくないの?
など、疑問点を持っている人も多いかと思います。私も最初は友達になんとなく薦められるままに利用し始めたのですが、実際に使ってみると、これを知らないのは勿体ない!と思うぐらい、便利なサービス内容でした。
なので、上記のような疑問を持っている人に対して、私が実際に利用してみた経験談や感想を交えながら、「結局どうやって転職活動をして、どこの転職サイトを使うのがおすすめなんや!」という疑問に対して、全力で解説します。
この記事の内容を先にざっくりで説明すると
- 一般的な転職サイトとエージェントサービス有の転職サイトの違い
- そもそも転職エージェントサービスって何?基礎解説
- 転職エージェントがなぜ無料で利用できるのか?ビジネスモデルの説明
- 転職サイトを利用するメリット・デメリット
- 転職エージェントを使っての転職に向いている人・向いていない人
- 転職サイトの利用方法
- 転職サイトを上手く使うコツ
- アパレルで働く人におすすめの転職サイト
と言ったことについて書いています。
そもそも一般的な転職サイトとエージェントサービス有のサイトって何が違うの?
ここまで、「転職サイト」「転職エージェントサービス」という二つの言葉を使っていますが、この二つは似ているようで、実際には大きく異なります。
最初にざくっと説明をすると。。
一般的な転職サイト
いわゆる一般的なやつです 笑 リクナビネクストとかマイナビ転職とか。
求人情報がサイト内に載っており、自力で求人を検索して探し、エントリーをして選考を受けます。新卒採用などでもリクナビを使った方は多いと思いますが、システム的にはほぼ同じですね。
転職エージェントサービス有の転職サイト
このタイプのサイトも、広い意味では転職サイトの中の一部になりますが、一般的な転職サイトと違い、エージェントという担当者を介するサービスになります。
まずは転職サイトに登録をして、そこから担当のエージェントさんとざっくばらんに面談を行います。そこで自分の希望条件(年収、残業時間、休日日数、福利厚生など)を伝えて、あとはそれに合った求人があれば話を繋いでくれます。
それ以外にも、履歴書やエントリーシートの添削、年収交渉の代行、転職先企業の内部情報などを教えてくれます。面接の同行をするサイトもあります。
私は、主にこの転職エージェント有の転職サイトを利用したのですが、結論としては絶対に使った方がおすすめかなと思っています。
ということで、今回は私がおすすめする転職エージェントサービスが使える転職サイトについて解説していきます。
アパレルでも徐々に利用者が増えてい転職エージェントサービスとはそもそも何なのか?
転職エージェントは企業と転職者を繋ぐ仲介サービス
そもそも転職エージェントとは何かを簡単に言うと、スマホやパソコンから登録する転職支援サービスのことです。転職エージェントは、転職者と企業の間に入ってコンサルタントが無料で私たちに対して様々なお世話をしてくれます。
通常、自分一人で転職活動をしていると、何かと面倒なことや苦労することが多いのですが、そのあたりをサポートしてくれるサービスですね。イメージとしては、お見合いをお世話する仲人さんみたいなものです。
転職エージェントサービス有の転職サイト利用者数は年々増加
ここ数年で転職を考える人たちの間で定着した感のある転職エージェントですが、実際に利用者が急増しており、2017年現在では転職者の半分近くの人が、すでに利用経験があるそうです。
転職エージェントを使って転職を実現した方が、大手3社合計で「2万4,013人」いて、前年同期比で「108.5%」と増加傾向にあります。
「25歳以下」の転職エージェント利用者が前年同期比で「125%」と増加していて、とくに若年層の利用者が増加していることが分かります。?
転職エージェントを利用した人の割合が33%から46%へ上昇。前年を上回る結果に
引用元:転職エージェント 評判.com
この数字は、実際に私の周囲の知人の利用率を考えても、今勤務している会社に転職してくる人の転職ルートを考えても、体感に近い印象です。特に都市部の利用者が多いです。
転職エージェントサービス有の転職サイトの定着はアパレル業界ではまだまだ遅れ気味
すでに転職者の多くが利用している転職エージェントサービスが利用できる転職サイトですが、アパレル業界での利用率はまだまだです。残念ながら、アパレルに絞った具体的な利用率の統計データは見つけられませんでしたが、定着しない理由としては以下のようなことが考えられるでしょうか。
- アパレル業界ではヘッドハンティング(引き抜き)の文化が強いため、転職サイト自体を利用せずに転職する人が多い。
- 女性がメインの業界なので、キャリア志向を持ちにくいため(※女性の社会進出の話題は本題から外れるので今回のエントリーでは語りません)。
- アパレルで働く人はネット上の情報に疎いため、ネット限定サービスである転職エージェントの利用率が低い。
ちょっと偏見っぽいですけど、私は3つ目が実は一番デカいんじゃないかと思っています。
アパレルで働いていると土日休みの一般職で働いている友人とは疎遠になりがちです。結果的に普段から付き合うのは同じアパレル業界の人間や、接客業・サービス業をしている友達。そうすると、どうしても世界が狭くなってしまいがちなんですよね。
アパレルに勤めている人は、ファッションやグルメの話には詳しいけど、いかんせんネットでの情報収集に弱い。インスタは大好きだけどグーグルを使って検索するのは苦手。いや、そんなこと無いよと言う人もいっぱいいるかと思いますが、10年アパレルで働いてきた私なりの見立てです。
アパレル販売員が転職サイトを利用する際の流れ
従来の転職活動と、転職エージェントサービス有の転職サイトを利用した転職活動では仕組みが全く違います。従来であれば、転職者であるあなたは企業に直接コンタクトを取ります。リクナビネクストなどの一般的な転職サイトを通じてエントリーを行う場合であっても、サイト内のメッセージ機能を通して企業側とやり取りをするだけで、あなた⇔企業と言うやり取りのルートは変わりません。
しかし、転職エージェントを利用した場合は、あなたと企業の間を転職エージェントが仲介します。
かなりざっくりとした流れとしては、以下のようになります。
続きを読むアパレルの年収・給料が低い問題と日本の平均年収の話
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、現実はもっとシビアでした。
今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「少しでも早く辞めて命と生活を守れるか」のフェーズなため)。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
私がアパレル転職をした理由はやっぱり「年収・給料が低い」から
私は10年間アパレル販売員をしていましたが、今は転職してアパレル企業をクライアントに持つ広告代理店でデスクワークの仕事をしています。
30歳を過ぎてから、長く続けていたアパレル店員からの転職を決断した最も大きな理由は、何と言っても年収・給料が低いこと。某ブランドで大型店の副店長をしていましたが、それでも年収は300万円台前半…。ボーナス無しで月の給料が30万円弱。結婚も控えている中で、この年収では金銭的に厳しく、転職を決断しました。
続きを読むアパレルショップのストックは魑魅魍魎
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、現実はもっとシビアでした。
今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「少しでも早く辞めて命と生活を守れるか」のフェーズなため)。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
5月病はアパレルでも御多分にもれず
春から新卒でアパレルブランドに入社した新人販売員の皆さんは、入社から1ヶ月が経ち、そろそろ職場にも慣れて来た頃じゃないでしょうか。または、体育会系の世界に馴染めずに「こんなはずじゃなかった」と思っている人もいるかもしれませんね。私はそっちでした 笑
でも、そんな私もぶーぶー文句を言いながらも、転職するまで10年近くアパレルの仕事を続けることができたので、まずは半年、次は1年、3年と手近な目標を持って続けていくことが大切じゃないかと思います。
ストック作業に忙殺される新人アパレル店員
アパレル店員が新卒で入社した時に最初に担当するのがストック担当です。
続きを読むアパレル販売員にECサイト運営への転職をおすすめする理由を解説!
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、現実はもっとシビアでした。
今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「少しでも早く辞めて命と生活を守れるか」のフェーズなため)。ただ、その中でEC運営への転職はめちゃくちゃ増えるでしょうね。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
アパレルからデスクワークへの転職に憧れる人は多い
アパレル販売員はとても離職率の高いお仕事です。
30歳前後を境に徐々に体力的に厳しくなる人が多く、ハードな立ち仕事からデスクワークに転職したいと思うようになるのは、アパレルあるあるの一つです。
一般的に、アパレル販売員から異業種への転職と言うと、販売能力・コミュニケーション能力を活かすと言う意味で、営業系の仕事へ転職するパターンが多いです。成果報酬で給与が上下する会社も多いですが、営業職に転職することで、少なくとも年収300万円前後のアパレル販売員の仕事からは大幅に年収アップすることは間違いありません。
ただ、こちらもある程度の体力が必要な職種であることには変わりが無いので、体力面の不安から転職を考えている人にとっては、懸念が残る選択肢です。また、アパレル販売員と同等か、それ以上に個人ノルマに対する考えは厳しく、販売員時代に個人売りで苦しんだ人にとっては、転職先でも同じ悩みを抱えることになりがちです。
一方、事務系職種に関しては、立ち仕事のような体力的な辛さは大幅に緩和されます。ただ、キャリアアップが見えづらく一生の仕事にしづらい職種なことと、特に男性の場合は働き口が少ないことは懸念点です。
給与面を求めて営業職にいけば体力・精神面での懸念があり、事務職に就けばキャリアの点で懸念がある。また、これらの職種はアパレルの知識が活かしづらいことからも、一歩を踏み出しづらいと思う人も多いです。
しかし、その二つのいいとこどり的な転職先があります。
それが、アパレルECサイト運営への転職です。
続きを読むアパレル辞めたいと思って転職活動をしても結局アパレル人でしかいられない自分に気付く
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、現実はもっとシビアでした。
今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。「販売員を続ける」という選択肢が限りなくゼロになっている現在、この記事に書いている内容も一部、古い情報になってしまったと感じています(今のアパレル販売員の立場は「辞めるか辞めないか」じゃなくて「少しでも早く辞めて命と生活を守れるか」のフェーズなため)。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
もうアパレル辞めたい!って思っていた
私は元々アパレルの販売員をやっていて、今はアパレル関係の企業をクライアントにする広告代理店に転職して、勤務しています。
転職活動を開始して最初の頃は「もうアパレル辞めたい」「アパレルとは全然違う異業種に転職したい」と思っていました。「趣味を仕事にしたら嫌いになる」なんてよく言われますが、アパレル販売員をやっていた最後の方がまさにこの状態でした。
私はSPAブランドの大型店で副店長兼VMD担当をやっていたので、毎日のように発生する閉店後のレイアウト変更の中で、文字通り洋服にまみれていたような状態で、これがまあツライ 笑
ブランドや店舗にもよりますが、副店長と言っても所詮は店長やさらにその上のSV的な人間の駒であって、マネジメントに専念するだけでなくプレイヤーとしての役割も必要とされます。
店頭にいるときはそれなりに接客もして、売上や部下のマネジメント業務をしたと思えば、閉店後にはレジ締めをして、レイアウトを変更してディスプレイを作って。。当時の自分は疲弊してしまっていました。
長年アパレル業界にいて忙しさに追われすぎると、もはやお洒落や洋服を楽しむと言うよりも、店の商品がただの物でしかない状態に感じていました。特に私の場合は元々、そのブランドの服が特別好きと言うわけでは無かったので、余計にそう感じていたのだと思います(アパレル業界にいてファストブランドの服が世界で一番好き、なんて人間がいたら逆に驚きですが)。
ファッションが好きと言う気持ちだけで、給料が安いことなんて分かった上で飛び込んだアパレルの世界ですが、そんな人間が自分の原点の気持ちを無くしてしまうと、そりゃあアパレルを辞めたいと思うし、嫌にもなります。
続きを読む
アパレル販売員所有率No.1のメジャーはHoechstmass(ヘキストマス)のイタリアンカラーメジャー!
先日、アパレル販売員あるあるの記事を作成しました。
何人かの方がtwitterなどで反応してくれて嬉しい限りです。で、その記事は販売員をやってた頃のことを思い出しながら書いていたのですが、そう言えば新卒で入社した当時に先輩からこんなこと言われたなって言うのを一つ思い出しました。
「メジャー、メモ帳、ボールペンはアパレル店員の三種の神器だからちゃんとしたものを使えよ」
これは入社するまで誰も教えてくれなかったよなーなんて思い出しまして。
私は最初100均で買った安いメジャー、メモ帳、ボールペンだったのですが、入社して数日でそれを先輩に見つかって怒られましたね(笑) 。
多分、最初に先輩から怒られたのってそれだったんじゃないかな?
と言うことで、恐らく日本中のどのサイトも教えてくれない「アパレル販売員の三種の神器」の中のメジャーについてご紹介します。
続きを読む
アパレル販売員の転職で英語を話せる人材の需要が拡大中!私も勉強しておけば良かったと今更思う件
▼2020年4月追記
コロナウイルスの流行にともなう緊急事態宣言の発令に合わせて、しばらくお休みしていたブログを再開しています。
こちらの記事を書いたのは2年以上前ですが、今やアパレル業界では倒産を間近に控えた会社が激増。生き残ったブランドもリアル店舗は完全に縮小してECシフトの流れが確定的になりました。この記事に書いている内容も2020年現在では古い情報になってしまったと感じています。
ということで、現在の状況について書いた下記記事も、合わせてご一読ください。
(追記ここまで)
アパレルショップに海外のお客様が殺到中
ここ数年、中国を中心とした海外の観光客が日本に殺到しており、いわゆるインバウンド需要は年々高まりを見せている状況です。ひと頃の「爆買いブーム」は少し落ち着いたなんて言われていますが、実際に店頭に立っていると海外のお客様の数は増えている印象を持っているアパレル販売員の方が多いのではないでしょうか?
そもそも、なぜここ数年で一気に海外の観光客の数が増えたのか?本題とは逸れるので、詳しい説明は他にお譲りするとして、まあ簡単に言うと円安・原油安が進んだことで旅行費の面で日本に来るのが簡単になったのですね。
私がアパレル販売員をしていた頃は、ちょうど爆買いブームが始まった頃だったのですが、都市部の某ファストファッションブランドで勤務していて、中国と韓国のお客様が本当に多かったですね。
日によっては、一日のお客様の半分ぐらいが、欧米の方含む海外のお客様だと感じられる日もあったほど。 そんな中で私に不足していて困ったスキルが英語・中国語などの語学力でした。
続きを読む